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昨日の自分より素敵な自分に

魔法の祝詞「とほかみえみため」

こんにちは。

今日は祝詞についてのお話です。祝詞(のりと)というのは、神主さんが読むものです。神道では、言葉には「言霊」という力が宿っていると考えられています。

もちろん、神主だけしか奏上できない、なんてことはありません。普通に誰でも唱えて、言霊の力を借りることができるのです。

最近は、カタカムナ、ひふみ祝詞などがある意味ブームになっているような雰囲気もありますよね。一度は聞いたことがある方もいるかもしれません。

数ある祝詞の中でも、毎日唱えるには、短くて、覚えやすくて、なにより、霊験あらたかな、パワーがある祝詞がないか??と思う人も多いと思います。

今回は、簡単に覚えられる、古くから伝わる神道の呪文をシェアさせていただきます。かつては天皇にのみ与えられた祝詞です。くれぐれも自己責任で奏上ください。

「とほかみえみため」の祝詞とは

天皇が毎日唱えると言われる、最高レベルのお祓いの言霊ですが「とほかみえみため」と言われるものです。短いですが、とてもパワーがあります。祓い言葉の最高峰は、「大祓い」ですが、とても長いです。神主さんでも、これを覚えるのは大変です・・けれど、「とほかみえみため」は、霊力のある神道の呪文として、簡単に覚えることができますね。

ちなみに、正式には

とほかみ ゑみため

寒言神尊(かんごんしんそん) 利根陀見(りこんだけん)

祓(はら)い給(たま)え 清(きよ)め給え

一行目を「天津祓」二行目を「国津祓」三行目を「蒼生祓」といって、「三種祓詞」と言われます。けれど、吉田神道や伯家神道では2行目の寒言神尊・・・は省略されています。江戸時代は「漢意(からごころ)」といって、中国風の物を止めて、日本風を大切にしようよ!という流れになっていました。寒言・・の2行目は、「漢意」だから無くそうよ、という事になったそうです。

なので、「とほかみえみため 祓い給え、清め給え」と唱えるだけで大丈夫です。

「とほかみえみため」の言霊のちから

それでは「二種祓」じゃないか??という話になりますが、「とほかみえみため」の中には「三種祓」であるヒントが隠れています。

どういうことかと言うと、「とほかみえみため」の「とほ」は刀、「かみ」は重母音化して「かがみ」(鏡)「ため」は「玉」・・刀、鏡、玉の三種の神器が含まれているということで、「とほかみえみため」だけで「三種祓」というようになったそうです。

言霊の力に話を戻すと、とほかみえみため、という言葉は、ひふみ祝詞同様、宇宙創造の過程を表していると言われます。人間が天地創造エネルギーにアクセスするので、願いも叶いやすくなるそうです。

そして、「と・ほ・か・み・え・み・た・め」の8音の神と言われていて、高天の原の分霊である48神音を代表する言霊神と言われます。そのため、高天の原の分霊として人間が持っている本来の力を蘇らせてくれる言霊の力があるとされています。

「とほかみえみため」の意味

三種の神器、宇宙創造、高天の原の分霊たち・・・深すぎる「とほかみえみため」ですが、奏上するときに何を考えればいいのだろう?と思いますよね。宇宙の始まりをイメージ?高天の原??となりますが、「とほかみえみため」の語源は・・

「遠つ神、恵み給え」と言われています。イメージとしては、遠くにいる神様、お恵みください・・という感じです。

遠つ神は、さかのぼっていくと高天の原の48の神様にたどり着くと言われています。

もう少し具体的に言うと、「とほかみえみため」と何度も唱えると、呼吸が整っていき、自分の息と高天の原の48神の息が合わさってきて、その結果、自分が高天の原の48神となる、という意味があるそうです。ちなみに、48神はヨハネ(48音)と音が同じ。面白いですね。

まさに、自分の神性を高める祝詞と言えますね。

天祖神 恵霊玉(とをかみ えみため) 産土神 依身玉(とうかみ えみため)父母神 笑愛玉(とふかみ えみため)

の3種であるという説もあります。一行目が「天津祓」二行目が「国津祓」三行目をが「蒼生祓」になっています。天祖の神、産土の神、父母の神に感謝する、という思いで唱えるのもいいですね。

まとめると、高天の原の48神にたどり着いて、産土の神や父母の神への感謝にも通じる、ものすごい言霊だということがわかります。

お経とはまた違う、日本らしい柔らかい言霊のなかに、すごい力を感じますよね。

「とほかみえみため」と天皇

そんな霊験が半端ではない言霊、「とほかみえみため」ですが、もともとは天皇にだけ与えられた言霊でした。

令和になったとき、天皇陛下が大嘗祭を行ったのを覚えている人は多いと思います。その時、御簾(みす)というカーテンの中で、天皇陛下は入られていましたね。その中で何をしているんだろう・・知る人はもちろんすくないのですが、現人神になるための魂磨きの行をしていると言われています。

その「行」のときに、「とほかみえみため」の言葉が唱えられているそうです!

歴代天皇も毎日唱えられているほどの言霊なのです。

とほかみえ「み」ため とほかみえ「ひ」ため

さいごに、「とほかみえため」ではなく、「とほかみえため」が正しい!という人もいます。

と、いうのも、「とほかみえみため」の8つは8柱の神様を表しているので、「とほかみえみため」だと、「み」がかぶってしまうため、7種になってしまう・・という理屈です。

確かに・・ですね。けれど、菅田正昭氏によると、「み」は「水」「ひ」は「火」をあらわす。また、「み」は「顕世(うつしよ・現世・この世)「ひ」は「幽世(かくりよ・あの世)」を表していると言います。

どっちが無くても困りますよね。なので、どちらが正しいとは言えないのだそうです。

火ばかりでは火傷をしますし、水だけでもおぼれます。火の勢いだけでなく、水の柔らかさも必要ですよね。特に、今の時代は「水」的な柔らかさはとても大切だと思います。

ちなみに、「とほかみえため」の方が威力は強いという人が多いです。慣れていない人は、「とほかみえため」から唱えたほうがいいのかな、なんて思ったりします。

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