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【初心者向け】御朱印の始め方ガイド|準備・マナー・よくある疑問をやさしく解説

「御朱印を始めてみたいけど、何を準備すればいいの?」「マナーがわからなくて恥をかいたらどうしよう…」そんな不安から、なかなか一歩を踏み出せずにいませんか?

じつは、御朱印の始め方はとてもシンプルです。必要なものは御朱印帳と小銭だけ。参拝の作法とちょっとしたマナーさえ知っておけば、初めてでも安心して御朱印をいただくことができます。

この記事では、御朱印帳の選び方から参拝の手順、「神社とお寺で帳面は分けるべき?」「忘れたらどうする?」といったよくある疑問まで、初心者がつまずきやすいポイントをまるごと解説しました。読み終えるころには不安が消えて、「次の休みに早速行ってみよう」というワクワクした気持ちに変わっているはずです。

あなたの御朱印めぐりの第一歩を、ここから一緒に踏み出しましょう。

御朱印とは?始め方を知る前に押さえたい基本知識

御朱印の始め方を知る前に、まず「御朱印とはそもそも何なのか」という基本をしっかり押さえておきましょう。意味や歴史、そして書かれている内容の見方がわかると、御朱印をいただく楽しさがぐっと深まります。

①御朱印の意味と歴史的なルーツ

御朱印とは、神社やお寺を参拝した証としていただく印章と墨書きのことです。朱色の印と力強い筆づかいが組み合わさった、世界にひとつだけのありがたい記録といえるでしょう。

もともとは、お寺に写経を納めた証明として「納経印」をいただいたのが始まりだとされています。奈良・平安時代に、経典を書き写して寺院に奉納した際の受け取りの書付がルーツだといわれており、歴史はとても古いものです。江戸時代になると、お伊勢参りや西国三十三所巡礼が庶民のあいだでブームになり、朱印の上に日付や寺社名を墨書きするスタイルが定着していきました。

こうした流れを経て、現在では納経をしなくても参拝した証として御朱印をいただけるようになっています。ただし、今でも写経を納めないと御朱印がもらえないお寺もごく一部あるので、訪れる前に確認しておくと安心でしょう。

御朱印は記念スタンプとは違い、神仏とのご縁の証です。この意味を知っておくだけで、「失礼にならないかな」という不安はかなりやわらぎます。まずは敬意をもって参拝すること、それが御朱印集めの第一歩だと覚えておきましょう。

②御朱印に書かれている内容の見方

いただいた御朱印を見ても「なんて書いてあるのかわからない」と感じる方は少なくありません。でも、構成のパターンを知っておくだけで、ぐっと読みやすくなります。

神社の御朱印の場合、右上に「奉拝(ほうはい)」と書かれることが多く、これは「つつしんでお参りしました」という意味を表しています。中央には神社の名前が墨書きされ、その下に社紋や神紋が朱色で押されるのが一般的なかたちです。参拝した日付もあわせて記されるため、あとから見返したときに「いつお参りしたか」がすぐにわかるのがうれしいポイントでしょう。

お寺の御朱印は、神社にくらべると朱印の数が多めで、ダイナミックな筆づかいが特徴です。中央にはご本尊やお堂の名前が書かれ、三宝印や梵字などが押されます。たとえば「大悲殿」と書かれていたら、それは観音菩薩がまつられているお堂のことだとわかります。

さらに、山号(お寺の称号)や札所の番号が入ることもあり、見比べるとそれぞれの寺社の個性がはっきりと感じられるはずです。最初はすべてを理解する必要はありません。少しずつ読めるようになっていく過程そのものが、御朱印集めの楽しみといえるでしょう。

③いただける場所と受付時間の目安

御朱印をいただける場所は、神社では「社務所」や「授与所」、お寺では「納経所」や「寺務所」が一般的です。お守りやおみくじを扱っている窓口の近くにあることが多いので、境内マップを確認してみてください。

受付時間は寺社によって異なりますが、おおむね午前9時から午後4時ごろまでの対応が多いです。年末年始やお祭りの時期は変更になることもあるため、事前に公式サイトなどでチェックしておくと安心でしょう。とくに小さな神社やお寺では、書き手の方が不在ということも珍しくありません。

また、すべての寺社で御朱印がいただけるわけではないことも覚えておきましょう。浄土真宗のお寺など、宗派の方針で御朱印を授与していないところもあります。「せっかく来たのに」とがっかりしないためにも、参拝先が御朱印を扱っているかどうかを前もって調べておくのがおすすめです。

もし受付時間に間に合わなかったり、書き手が不在だったりしても、無理にお願いするのはマナー違反にあたります。ご縁のタイミングだと思って、またあらためて参拝する楽しみをとっておきましょう。

御朱印の始め方ステップ①まず御朱印帳を用意しよう

御朱印の始め方として、まず最初に取りかかるのが御朱印帳の準備です。種類やサイズ、購入場所など、初めてだと迷いやすいポイントをひとつずつ整理していきましょう。

①蛇腹式と紐綴じ式の違い

御朱印帳には大きく分けて「蛇腹(じゃばら)式」と「紐綴じ式(和綴じ式)」の二つのタイプがあります。どちらを選んでも御朱印はいただけますので、自分にとって使いやすいほうを選べば問題ありません。

蛇腹式は、一枚の長い和紙をアコーディオンのように折りたたんだつくりになっています。ページを一気に広げてこれまでの御朱印を一覧で見渡せるのが蛇腹式の最大の魅力で、初心者にもっともおすすめされるタイプです。書き手の方にとってもフラットに開くので書きやすく、現在販売されている御朱印帳の多くがこのかたちを採用しています。

一方、紐綴じ式はノートのようにページをめくるかたちで、紐をほどけば中身の順番を入れ替えることができるのが特徴です。バッグのなかで勝手に開いてしまう心配が少なく、持ち運びのしやすさにもすぐれています。ただし、見開きの御朱印には対応できない場合もあるので注意が必要でしょう。

はじめての一冊を選ぶなら、品数が豊富でどこの寺社でも対応してもらいやすい蛇腹式を選んでおくのがよいでしょう。二冊目以降で紐綴じ式を試してみるなど、慣れてからこだわりを広げていくのも楽しい進め方です。

②大判サイズと文庫本サイズの選び分け

御朱印帳のサイズは、主に「大判サイズ(約18cm×12cm)」と「文庫本サイズ(約16cm×11cm)」の二種類が一般的です。どちらが正解ということはなく、参拝スタイルや好みに合わせて選ぶのが一番でしょう。

大判サイズは書き置きの御朱印をそのまま貼り付けやすく、迫力のある墨書きを大きく楽しめるというメリットがあります。とくにお寺の御朱印はダイナミックな筆づかいで書かれることが多いため、大判サイズのほうが映えるとされています。

文庫本サイズはコンパクトで持ち運びがしやすく、旅先の御朱印めぐりにぴったりです。バッグに入れてもかさばりにくいので、日常的に持ち歩きたい方にはこちらがおすすめでしょう。

迷ったときのひとつの考え方として、「神社は文庫本サイズ、お寺は大判サイズ」と分ける方法もあります。ただし、これは厳密なルールではないので、あまり堅く考えず、まずはデザインやサイズ感が気に入った一冊を手に取ってみてください。

③御朱印帳はどこで買う?購入先の比較

御朱印帳を購入できる場所は、おもに三つあります。神社やお寺の授与所、雑貨店や文房具店、そしてインターネット通販です。それぞれにメリットがあるので、自分に合った方法を選んでみてください。

神社やお寺で直接購入すると、その寺社オリジナルのデザインが手に入るのが大きな魅力です。参拝の思い出がそのまま一冊目に詰まるので、愛着もひとしおでしょう。ただし、在庫切れの場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。

雑貨店や文房具店では、さまざまなデザインの御朱印帳を実際に手にとって比べることができます。ネット通販なら全国どこにいても豊富な選択肢から選ぶことができ、レビューも参考にしながらじっくり検討できるのがうれしいところです。

初心者の方におすすめの流れとしては、まずネット通販や雑貨店でお気に入りの一冊を用意し、御朱印めぐりをするなかで寺社オリジナルの御朱印帳と出会ったら二冊目として購入する、というかたちが無理なく始められるでしょう。

④表題・名前の書き方と取り違え防止

御朱印帳を購入したら、使い始める前にひとつだけやっておきたいことがあります。それは、表紙に「御朱印帳」と記入することと、名前や住所を書いておくことです。

「御朱印帳」の文字があらかじめ印刷されているタイプもありますが、白紙のラベルだけが付いているタイプの場合は、自分で書き入れる必要があります。筆ペンで丁寧に書けば十分ですし、達筆な知人にお願いするのもよいでしょう。

人気のデザインの御朱印帳は他の参拝者とかぶることがあるため、名前と住所を記入しておくと取り違えを防ぐことができます。表紙の裏や裏表紙の内側に小さく書いておくのが一般的なスタイルです。

また、御朱印帳にしおりやブックマークを挟んでおくと、次に書いていただくページをすぐに開けるので便利です。こうしたちょっとした準備をしておくことで、社務所で慌てずにスムーズにお願いできるようになります。

御朱印の始め方ステップ②参拝からいただくまでの流れ

御朱印の始め方ステップとして次に大切なのが、実際の参拝とお願いの手順です。「失礼がないかな」と不安な方も、基本の流れをおさえておけば安心して臨めるでしょう。

①神社の参拝作法(手水舎・二礼二拍手一礼)

御朱印をいただく前に、まずきちんと参拝をすませることが大前提です。御朱印だけをもらいに行く行為は、神さまに対して失礼にあたるとされています。

神社に着いたら、鳥居の前で軽く一礼してからくぐりましょう。参道の中央は神さまの通り道とされているため、端を歩くのがマナーです。次に手水舎(てみずしゃ)で手と口を清めます。柄杓を右手で持って左手に水をかけ、持ち替えて右手を洗い、再び右手に持った柄杓の水を左手で受けて口をすすぐのが正しい手順です。最後に柄杓を立てて柄の部分を残りの水で流しましょう。

手水がすんだら拝殿に向かい、お賽銭を静かに入れてから鈴を鳴らします。そして「二礼二拍手一礼」の作法で拝礼を行います。深いおじぎを二回、胸の高さで二回手を打ち、手を合わせてお祈りをしたあと、もう一度深くおじぎをして終了です。

ただし、出雲大社では「二礼四拍手一礼」が正式な作法とされるなど、神社によって異なる場合もあります。はじめて訪れる神社では、拝殿付近に掲示されている案内を確認しておくと安心でしょう。

②お寺の参拝作法(神社との違い)

お寺の参拝作法は神社とは少し異なるため、両方をめぐる予定の方はあらかじめ違いを知っておくとよいでしょう。混同してしまうとマナー違反になりかねません。

お寺に到着したら、山門の前で合掌して一礼してからくぐります。手水舎があれば神社と同じ手順で清めてください。お寺での拝礼は拍手を打たず、お賽銭を入れたあとに静かに合掌してお祈りをするのが基本です。神社のように手を打つのではなく、音を立てずに手を合わせるかたちになります。

お線香をあげる場所がある場合は、お線香を立ててその煙で身を清めるのもお寺ならではの作法です。ろうそくに火がともされていれば、それを使ってお線香に火をつけましょう。口で息を吹いて消すのではなく、手であおいで消すのがマナーとされています。

お寺のなかには複数のお堂があり、それぞれに御朱印が用意されていることも珍しくありません。メインのご本尊にまずお参りしてから、他のお堂にも足を運ぶと、複数の御朱印をいただけることもあるでしょう。

③声のかけ方と初穂料の納め方

参拝を終えたら、いよいよ御朱印をお願いする番です。「どう声をかけたらいいのか」と緊張する方も多いですが、シンプルなひとことで大丈夫なので安心してください。

「御朱印をいただけますか」と一言伝え、御朱印帳の書いていただきたいページをあらかじめ開いた状態で渡すのがスムーズなお願いの仕方です。ページを探すのに手間取ると後ろの方をお待たせしてしまうので、しおりを挟んでおくと便利でしょう。

御朱印の代金(初穂料・納経料)は、多くの寺社で300円から500円が相場です。「お気持ちで」と金額が明示されていない場合は、300円から500円程度を目安にお納めするのが一般的でしょう。おつりが出ないように小銭を用意しておくのがマナーとされています。

支払いの際は、お金をそのまま出すのではなく、できればお盆やトレーの上にそっと置くかたちが丁寧です。「ありがとうございます」と感謝の気持ちを添えれば、それだけで十分すぎるほど礼儀にかなっています。

④書いていただいている間のマナー

書いていただいている最中は、おしゃべりや質問をせず静かに待つのが基本的なマナーです。一文字一文字に心を込めて書いてくださっているため、集中を妨げないよう配慮しましょう。スマホをいじるのもできれば控えたいところです。

また、筆を運ぶ様子を写真や動画で撮影するのは、多くの寺社で禁止されています。どうしても撮影したい場合は、必ず事前にひとこと声をかけて許可を得てからにしてください。無断撮影はトラブルのもとになりかねません。

混雑している時期や人気の寺社では、御朱印帳を先に預けて参拝を終えてから受け取る流れになることもあります。その場合は、御朱印帳に挟んでいるはさみ紙やしおりを忘れずに外しておきましょう。他の方の持ち物と混ざってしまうのを防ぐためです。

書き上がった御朱印を受け取ったら、「ありがとうございます」のひとことを忘れずに伝えてくださいね。

御朱印の始め方でよくある疑問をまるごと解決

御朱印の始め方を調べていくと、次々と疑問が出てくるものです。ここでは「神社とお寺で御朱印帳は混ぜていいの?」「御朱印帳を忘れたらどうなるの?」など、初心者が特に気になるポイントをまとめて解決していきましょう。

①神社とお寺で御朱印帳は混ぜていい?

「御朱印帳は神社とお寺で分けるべき?」というのは、御朱印を始めたばかりの方がもっとも気にする疑問のひとつでしょう。結論からいえば、明確なルールはなく、一冊の御朱印帳に混ぜていただいてもマナー違反にはなりません。

歴史的にも、明治時代の神仏分離令が出されるまで、神さまも仏さまも同じように信仰されていました。現在でも「神仏霊場巡拝の道」のように、神社とお寺を一緒にめぐる巡礼コースが存在しています。

ただし、ごくまれに神社とお寺の御朱印が混在していることを理由に記帳をお断りされるケースもあるのが実情です。観光地として有名な寺社ではまず問題ありませんが、特定の信仰を重んじる寺社では「分けてほしい」と案内されることがあります。

迷ってしまう場合は、思い切って神社用とお寺用の二冊を用意しておくのが安心です。分けることでトラブルになることはゼロですし、後から見返すときにも整理しやすくなるでしょう。ご自身のスタイルに合うほうを選んでみてください。

②御朱印帳を忘れたときの対処法

うっかり御朱印帳を忘れてしまった…そんなとき、「もう御朱印はいただけないのかな」と焦る必要はありません。多くの寺社では、御朱印帳がなくても対応してもらえる方法が用意されています。

授与所や納経所で「御朱印帳を忘れてしまったのですが…」と伝えれば、別の和紙(半紙)に書いていただけるか、あらかじめ用意されている書き置きの御朱印を授与してもらえることがほとんどです。書き置きの御朱印は、あとから自宅で御朱印帳に貼り付ければ問題ありません。

ただし、一部の寺社では書き置きを用意していないところもあります。たとえば転売対策などの理由で「御朱印帳をお持ちの方のみ」としている場合もあるため、大切な参拝の際には忘れないよう気をつけましょう。

旅行や外出のときに「今日は御朱印めぐりの予定はないから」と思っても、思いがけず素敵な寺社に出会うことがあります。そうした「もったいない!」を防ぐためにも、外出用のバッグに御朱印帳を常備しておくのがおすすめです。

③書き置き御朱印のきれいな貼り方

書き置きの御朱印をいただいたら、自宅で御朱印帳に貼り付けるのが一般的な保管方法です。しかし、「のりで貼ったら紙がしわしわになってしまった」という失敗談も少なくありません。

書き置き御朱印をきれいに貼るには、水分の少ないスティックのりやテープのりを使うのがおすすめです。水のりや液体のりは和紙がふやけて波打ちやすいため、避けたほうがよいでしょう。スティックのりのなかでも「しわなし」タイプとして販売されているものが特に人気です。

貼り方のポイントとしては、のりをたっぷり塗りすぎないことと、四辺にまんべんなく塗ること。中央部分にだけ塗ると端が浮いてしまい、見た目がきれいになりません。

サイズが合わないときは、はさみで余白部分をカットしても問題ありません。最近では、書き置き御朱印専用のクリアポケットつき御朱印帳やファイルも販売されていて、貼らずに保管したい方にはそちらもおすすめでしょう。

④片面・両面どちらを使う?裏写り対策

蛇腹式の御朱印帳は和紙が二重になっているため、表面だけでなく裏面にも御朱印をいただくことが可能です。ただし、裏写りの問題があるため、どちらにするか悩む方は多いでしょう。

きれいな状態で保管したい方は、片面のみを使用するのがもっとも確実な方法です。墨の量や筆圧は書き手の方によって異なるため、和紙の質がよくても裏写りが絶対に起きないとは言い切れません。

一方、両面を使えばページの節約になるという大きなメリットがあります。裏写りが気になる場合は、裏面には書き置きの御朱印を貼るという工夫をしている方もいます。

また、裏写り対策として、御朱印をいただいた直後にはさみ紙(あて紙)を挟んでおくことも効果的です。寺社側で和紙やティッシュを挟んでくれることもありますが、念のため自分でもクリアファイルや薄い紙を持っておくと安心でしょう。

⑤1ページ目はどこの御朱印を受けるべき?

御朱印帳の1ページ目をどこの寺社でいただくか、これも初心者が気になるポイントのひとつです。

たしかに、1ページ目を伊勢神宮のために空けておくという考え方は御朱印愛好家のあいだで広く知られています。日本の神社の頂点ともいわれる伊勢神宮の御朱印を最初のページにいただくのは、ひとつの粋な楽しみ方として人気があります。

ただし、これはあくまで任意であり、厳密なルールではありません。寺社オリジナルの御朱印帳であれば、購入時に1ページ目にすでに御朱印が書かれているものもあります。

そのほかにも、自分が住んでいる地域の氏神さまの御朱印を最初にいただくという考え方もあります。正解はひとつではないので、自分の気持ちに従って自由に決めてみてください。

⑥御朱印を断られたときの心構え

御朱印巡りをしていると、まれに御朱印を断られることがあります。理由はさまざまですが、「自分が何か悪いことをしたのでは」と落ち込む必要はありません。

断られる主なケースとしては、書き手の方が不在、祭事や法要で忙しい、宗派の方針で御朱印を授与していない、といったものが挙げられます。とくに浄土真宗の一部のお寺では「参拝の目的はお念仏であり御朱印ではない」という考え方から、御朱印自体を扱っていないところもあります。

大切なのは、断られた場合にはその寺社の考え方を尊重する姿勢です。「せっかく来たのだから」と無理にお願いしたり、不満を口にしたりするのは絶対に避けましょう。

「次はいつ来られるかわからないのに」と残念に思う気持ちもわかります。でも、それもまた「またお参りに来る理由ができた」と前向きにとらえてみてはいかがでしょうか。そうした心のゆとりが、御朱印集めを長く楽しむ秘訣だと思います。

限定御朱印やアート御朱印で御朱印集めをもっと楽しむ

基本をおさえたら、次は限定御朱印やアート御朱印の世界ものぞいてみましょう。季節ごとに変わるデザインや、切り絵・刺繍をほどこした華やかな御朱印は、御朱印集めの楽しさをさらに広げてくれるはずです。

①季節限定・期間限定御朱印の探し方

近年、多くの神社やお寺が季節や行事に合わせた限定御朱印を用意するようになりました。お正月には干支をモチーフにしたもの、春には桜、夏には花火や風鈴など、その時期ならではのデザインが登場します。

限定御朱印の最新情報を手に入れるには、気になる寺社の公式サイトやSNSをこまめにチェックするのが一番確実な方法です。とくにInstagramで「#限定御朱印」と検索すると、全国の愛好家が投稿した最新の御朱印情報をリアルタイムで見ることができます。

限定御朱印は数量が決まっていることが多く、人気のデザインは数日で完売してしまう場合もあります。「気づいたときにはもう終わっていた」ということにならないよう、普段からアンテナを張っておくとよいでしょう。

御朱印情報を集約しているポータルサイトもあるので、活用してみるのもおすすめです。「次はどんな限定御朱印がいただけるかな」と調べる時間自体が、参拝計画を立てるわくわくした楽しみになるでしょう。

②切り絵・刺繍・カラフル御朱印の魅力

従来の墨書きと朱印だけのシンプルなスタイルに加えて、近年は「アート御朱印」と呼ばれる華やかな御朱印が大きな注目を集めています。なかでも切り絵御朱印と刺繍御朱印の人気はとどまるところを知りません。

切り絵御朱印は、精緻にカットされた色紙を重ねたデザインで、まるでレースのような繊細さが魅力です。埼玉県熊谷市の龍泉寺が切り絵御朱印の発祥とされており、ここから全国へ広まったことで多くの寺社がオリジナルの切り絵御朱印を頒布するようになりました。

刺繍御朱印は、和紙の上に繊細な刺繍をほどこした御朱印で、東京都杉並区の阿佐ヶ谷神明宮が先駆けとして知られています。布ではなく和紙に刺繍するという発想はとても斬新で、額に入れて飾る方も少なくありません。

こうしたアート御朱印は書き置きタイプが大半なので、大判サイズの御朱印帳を用意しておくときれいに収まるでしょう。眺めるだけでも心が華やぐ美しさなので、ぜひ挑戦してみてください。

③テーマを決めると楽しさが倍増する

御朱印集めをもっと深く楽しむコツのひとつが、自分なりのテーマを設定することです。漠然と集めるよりも目標が明確になり、次の参拝先を選ぶ楽しさもぐっと増すでしょう。

たとえば、「自分の住む県の一の宮をすべて参拝する」「七福神めぐりを制覇する」「季節の限定御朱印を毎月ひとつずつ集める」「好きな戦国武将ゆかりの神社をめぐる」など、テーマの立て方はさまざまです。テーマを持つことで参拝先の歴史や背景を調べるきっかけにもなり、御朱印帳がただのコレクションではなく自分だけの旅の物語になっていきます。

アニメの聖地巡礼と組み合わせた御朱印めぐりを楽しむ方も増えていて、コラボ御朱印を頒布する寺社も見られるようになりました。

最初から大きなテーマを掲げる必要はありません。まずは「近所の神社をひとつ参拝してみよう」というところから始めて、興味が広がったらテーマを考えてみてください。

御朱印を始めたあとの保管方法と長く続けるコツ

御朱印を始めたあとに気になるのが、いただいた御朱印帳をどう保管するかという問題です。大切な参拝の記録をきれいに残し、長く楽しむための方法をまとめました。

①御朱印帳の正しい保管場所

理想的な保管場所は神棚や仏壇のそばですが、ご自宅にない場合は本棚の上段など目線より高い清潔な場所でも十分です。お札やお守りを置くのと同じ感覚で、大切に扱っているという気持ちが伝われば問題ないでしょう。

避けたいのは、湿気の多いキッチンや水回りの近く、直射日光があたる窓際、ほこりがたまりやすい床付近です。和紙は湿気を吸いやすい性質があるため、保管場所の環境には少し気をつけるとよいでしょう。

桐材でできた専用の御朱印帳ケースも販売されていて、防湿・抗菌にすぐれているため気になる方にはおすすめです。プラスチックケースを使う場合は、乾燥剤を一緒に入れておくと湿気対策になります。

②カバーやポーチで汚れ・水濡れを防ぐ

持ち歩く際の御朱印帳は、バッグのなかでほかの荷物とぶつかったり、急な雨に降られたりするリスクがあります。日常的にカバーやポーチを活用して、大切な御朱印帳を守りましょう。

ビニールカバーをつけておけば水滴や汚れから表紙を守れますし、巾着やポーチに入れておけばさらに安心です。百円ショップで手に入るA6サイズのファスナーポーチでも十分に代用できます。

蛇腹式の御朱印帳はバッグのなかで開いてしまいやすいので、ブックバンドで留めておくのも有効な対策です。ゴム製のバンドひとつで、ページがバラバラになるのを防げるでしょう。

最近では、御朱印帳専用のおしゃれなポーチやケースも多数販売されています。お気に入りのケースに入れて持ち歩くこと自体が楽しみになり、参拝のモチベーションも高まるはずです。

③使い終わった御朱印帳の扱い方

御朱印帳のすべてのページが埋まったら、どうすればいいのか迷う方もいるでしょう。使い終わった御朱印帳の処分には特別なルールはなく、自宅で大切に保管するのが一般的です。

御朱印帳はお守りやお札と同じように神仏の分身とも考えられるため、処分するのではなく、自宅で大切に保管し続けるのがもっとも望ましい扱い方とされています。前述の桐箱やケースに入れて保管すれば、何十年経ってもきれいな状態を保てるでしょう。

どうしても手放したい場合は、お焚き上げをしてくれる寺社に相談するという方法もあります。ただし、すべての寺社がお焚き上げに対応しているわけではないため、事前に確認してから持ち込むようにしてください。

何冊もたまった御朱印帳は、まさに自分だけの参拝記録であり旅の歴史です。時間が経ってから見返すと、その日の天気や一緒に行った人のことまで思い出せるものでしょう。

④旅の思い出として振り返る楽しみ

参拝した日付が書かれているので、「あのときは旅行の帰りに立ち寄ったんだった」「この御朱印は友人と一緒にいただいた」といった記憶をたどることができます。御朱印帳が自分だけの旅の日記のような役割を果たしてくれるのです。

写真とはまた違ったかたちで思い出が残るのも、御朱印の魅力でしょう。一枚一枚が手書きで、まったく同じものはふたつと存在しません。その特別感が、見返すたびにあたたかい気持ちにさせてくれます。

御朱印めぐりを長く続けていると、何冊にもなった御朱印帳を並べて眺める楽しみが生まれます。季節の変化や自分の好みの変遷がわかるのも面白いところです。ぜひ定期的にページをめくり、参拝のご縁をあらためて味わってみてください。

御朱印の始め方に迷ったらまず一歩踏み出してみよう

ここまで御朱印の始め方について幅広くお伝えしてきました。最後に、「やってみたいけどまだ踏み出せない」という方の背中をそっと押すための情報をまとめます。

①最低限の持ち物チェックリスト

最低限必要なのは、御朱印帳と初穂料(300円〜500円程度の小銭)の二つだけです。この二つさえあれば、今日からでも御朱印めぐりを始めることができます。

加えて、あると便利なものとしては、御朱印帳を入れるポーチやカバー、次のページをすぐに開けるためのしおり、そしてはさみ紙として使えるクリアファイルや和紙が挙げられます。ただし、これらは最初から完璧にそろえる必要はないでしょう。

大切なのは「きちんとマナーを守って参拝する気持ち」です。それさえあれば、持ち物が少々足りなくても恥ずかしいことは何もありません。まずは身軽に出かけて、実際に体験するところから始めてみましょう。

②初めての一社におすすめの選び方

「記念すべき最初の御朱印をどこでいただこう」と考えるのも、御朱印の始め方の楽しいステップです。正解はひとつではないので、気負わずに選んでみてください。

もっとも気軽に始められるのは、自宅から近い氏神さま(地元の神社)を訪れることです。ふだんの散歩コースにある神社でも御朱印をいただけることが多く、自分の暮らす土地の守り神にご挨拶するという意味でも素敵な第一歩になるでしょう。

観光をかねて始めたいなら、御朱印の対応に慣れている大きめの寺社を選ぶのもよいでしょう。参拝客が多い場所では受付のスタッフが丁寧に案内してくれることが多いため、初心者でも安心してお願いできます。

大切なのは、まず一歩を踏み出すこと。あなたの御朱印めぐりが、心豊かな時間のはじまりになることを願っています。

まとめ|御朱印の始め方は「御朱印帳・参拝・マナー」の3つをおさえればOK

項目 ポイント
御朱印とは 神社やお寺を参拝した証。納経印がルーツで、朱印と墨書きで構成される
御朱印帳の準備 蛇腹式が初心者向き。サイズは文庫本か大判を好みで選ぶ
参拝の作法 神社は二礼二拍手一礼、お寺は静かに合掌。必ず参拝してからいただく
初穂料の目安 300〜500円。おつりが出ないよう小銭を準備する
神社とお寺の混在 明確なルールはないが、分けておくとトラブルがない
御朱印帳を忘れたら 書き置きの御朱印を授与してもらえる場合がほとんど
限定・アート御朱印 切り絵や刺繍など多彩。SNSや公式サイトで最新情報を確認
保管方法 神棚や本棚の上段など清潔な高い場所で、湿気を避けて保管する

御朱印の始め方は、むずかしく考える必要はありません。御朱印帳と小銭を用意して、参拝のマナーをおさえておけば、今日からでもスタートできます。まずは近くの神社やお寺に足を運び、実際に体験してみてください。一枚一枚に込められた筆づかいの温かみは、写真とはまた違った形であなたの思い出を残してくれるでしょう。限定御朱印やアート御朱印との出会いも、続けるほどに広がっていきます。敬意と感謝の気持ちさえあれば、御朱印めぐりはきっと長く楽しめる素敵な趣味になるはずです。

参考リンク

  • B!