日本には神道がありますね。
神道は「神社」です。仏教はお寺です。「さすがにそんなことはわかります。けど、神道ってそもそも何??」って思いますよね。
私は神職の資格があるので、神道についてはそれなりに学んできました。しかし、神道は「教義」もなければ、「創始者や教祖」もいない。一体、なんなの??そもそも宗教なの?と思いますよね。
宗教法人ですので、神社も宗教です。しかし、そもそも「宗教」という言葉が生まれたのは最近のことです。実は、英語のreligionに相当する言葉として、明治時代に作られた言葉なんですね。
神道は日本古来からあります。ですので、宗教というよりは、「信仰」の方がちかいですね。
神道のよさ
普通、宗教というのは「教義」があります。
つまり、「こうなやって生きていきましょう」という教えです。
けれど、神道にはそれがない。ということは、縛られない。この、縛りのなさが神道らしさだと私は感じています。もちろん、日本にはルールやしきたりのような縛りはありますよね。
けど、それは人間世界でのこと。神様の世界は縛りがなく、自由。そもそも、日本人は自由なのだと思います。
それを縛り付けているのが「観念」。「男はこうあるべき」「女はこうあるべき」「長男はこうあるべき」・・・
すべて人間世界の話です。
本来の日本人は軽やか・・・自由。これが神道の基本だと思います。
お天道様が見てますよ。という言葉は・・・「悪いことをしているとお天道様が見てます」という意味もあるかもしれませんが、ちょっと違うかもしれません。
あなたが毎日明るく、朗らかに生きている。目の前の仕事をやり、目の前の人に光を当てている。そのことをお天道様が見ているということです。自由に生きているあなたを応援していますよ、というのが「お天道様が見ているよ」だと思います。
言い方を変えると、「教義がない」=「正解がない」
答えがないのが神道です。人それぞれ、魂の目的、罪状が違います。人それぞれ、魂的に答えを持っているのです。
よって、「これが答え」という宗教とは違うのが神道です。
感謝
1つだけ教義のようなものがあるとすれば、「感謝」です。
神道とは何ですか?といえば、一言でいうと「感謝」です。
神社では「お願いごと」をするのではなく、「感謝」をしましょう。それだけがルールです。
なぜなら、「お願いごと」は「こうなったほしい」→「今、それがないから不満」ということです。遠回しに愚痴を言っていることになりますね。それは本来の生き方ではないので、神様はがっかりしてしまいます。
今あることを感謝しましょう。祈るなら、世界の平和や、日本の平和のような、もっと広いお祈りをしましょう。
広いお祈りをすると、広い神様が降りてきてくださります。自分のことだけを祈る狭い祈りは、その範囲の神様だけが降りてくださります。
今生かされていることに感謝し、広い祈りをする。そして、自由に、朗らかに生きる。
それが神道的な生き方ではないでしょうか。